碇シンジ幻想計画

第]Y話 ふたりのハッピーバースデイ

今回の緒言:LOVE & PEACE

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「ふたりのハッピーバースデイ、アスカ、ミサトさん!」
シンジの音頭で全員が乾杯した。
実は、ミサトとアスカの誕生日が近いという事で、二人のバースデイ・パーティが
NERVで盛大に行われた。
幹事は成り行き上、シンジとなった。
アスカは14歳になる。
「ようやくシンジと同い年だわ。」
「あれ?気にしてたの?」
「別に。」
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パーティーはなかなか盛況だが、なにぶんミサトは微妙な年齢だけにみんなからの祝福の言葉が
お気に召さない様子。
それもその筈、ミサトはこれが30回目のお祝い。
本人は結構気にしているのに、周りから三十路だの「30歳おめでとう!」(ゲンドウ)だの
言われ続けたのだ。
「何よ!こっちは随分気にしてるのに好き勝手な事言ってくれちゃって!」
ついにブチ切れたミサトはケーキを加持の顔に投げつけた。だが、それは外れてシンジの顔に命中。
「よくもやったわね!」
だが、アスカが怒って投げつけたケーキはミサトではなく、ゲンドウの顔に命中した。
それが切っ掛けでパーティー会場は食べ物が飛び交う戦場と化してしまった。
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世界は一家、人類は皆兄弟。だが、些細な事で人間の諍いは起こるものである。
と、また頭の上をエビフライが飛んで行く。戸締り用心火の用心。一日一膳。
などとくだらない事を言ってる場合ではない。
「ぐわっ!」
また一人、ミートボールを両目にぶつけられた男性職員が崩れ落ちた。
大丈夫だろうか?……近寄って何かコメントを貰おうと思ったが、既に彼は失神していた。
「ぎゃあ!…やられた〜っ!」
お、また一人、食べ物をぶつけられて倒れた人がいた。早速インタビューしてみよう。
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「痛いですか〜?」
「…いえ…これぐらいなら、大丈夫です…。」
「あの、焼き鳥はお好きですか?」
「…そうですね…まあ、ネタにもよりますが…つくねが一番ですね…特に軟骨入りのやつが…。」
「他に好きな食べ物はありますか?こういうパーティー食でなくても結構ですよ?」
「えっと…やっぱり鳥の唐揚げですね…オフクロの味ってやつですか…うぷっ、もうダメだ…。」
「うわ、ちょっと、こんな所で吐かないで下さ〜い。」
既にビールまみれの者、焼き鳥に埋まる者、雑巾を顔に乗せて危篤状態の者などが会場に散乱し、
凄まじい事になっている。
正に地獄絵図。もはや正視に堪えない。これでレポートを終わらせて貰います。
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今回の結言:食べ物は大事にしましょう。ビール掛けやシャンパンファイトもやめましょう。