贖罪

◆第5話表

一応、特訓は始まったのだが、
「きいいいいい〜〜〜〜〜〜!!!!!」
ふん、こんな小娘・・・いや、猿とあわせられる訳が無かろう。
「もう2人とも、もっとあわせてよ〜」
葛城1尉、さっさと見切りをつけてレイを呼んで来い。
「ふん!こんな愚図に合わせてレベルを下げるだなんて!そんな事できるわけないでしょうが!」
「このような我侭娘にあわせる義理など無い」
「ぬあんですってぇええ〜〜〜!!!!」
ん?蹲って床にのの字を書き始めたぞ
「・・いじいじ・・」
「見苦しい!!」
「無様だ」
ん・・・泣き始めた・・・
「葛城1尉、作戦からセカンドを外してレイをいれろ」
「何ですって!!レベルが低いアンタが外れるのが当然でしょうが!!」
「お前ではレイと合わせることはできん」
「アンタよりゃ万倍マシよ!!」
暫く論争を続けたら、突然セカンドの右足が消え、凄まじい衝撃を感じて目の前が真っ白になった。
・・・そうか・・・蹴りか・・・目に見えないとは・・・・
・・・なかなかやるな・・・ふっ・・・・


うむ・・・天井が見える。
「気がついたのね、頼むから、アスカにあわせてあげてよこの通り」
葛城1尉は土下座までして来たか・・・
ふむ・・まあ、そこまでするのなら、よかろう。
「問題無い」
仕方が無い、あわしてやるか、
そして、始める。
むっ、体が思う様に動かん、まさかこれがトップスピードか!
いくら、セカンドの馬鹿がとばし過ぎだと言っても、これでは余りにも・・・
シンジ!私は父として情けないぞ!
「ぬお!」
バランスを崩してセカンドの方に・・・・
「う・・うむ・・・」
む?右手に何か柔らかい感触が・・・
・・・セカンドの胸か、
もみもみ
「まあまあだな」
ん?顔が真っ赤だぞ
「くたばれええ〜〜〜!!!!!!!」


む・・・白い天井・・病院か?
ん?赤木博士が入って来たぞ。
「ふむ・・寝ているわね」
起きているんだが・・・まあ、良い、これはチャンスだ。
「くすくす・・やっぱり可愛い顔ね・・・」
・・・な・・・なんだ・・・
「そして、あの性格・・・」
・・・・・・・
「ユイさん譲りの容姿に、あの人譲りの性格・・・まさに私の理想ね」
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
「そして、シンジ君を手に入れるために作ったこの惚れ薬で」
注射器を取り出した。
・・・・・・・惚れ薬・・・だと・・・(滝汗)
「くすくす」
シーツを跳ね上げて、視界を奪い、注射器を奪う。
瞬間的に、腕を取って、押さえ込む。
「きゃ!!」
「・・・惚れ薬とは、良い根性をしているな」
「く・・目覚めていたの」
注射を射す。
「じゃあな」
「な!?」
私は赤木博士を残して、その場を去った。


取り敢えず、戻る。
「暴行とは良い根性をしているな」
「この変態が!!天誅よ!!」
「うう〜〜」
口論をしている横で葛城1尉は泣いている。
暫く口論は続く。
・・・・・
・・・・・
むぅ・・しまった、ほれ薬、このセカンドに使ってやれば良かった。
「分かったわね!!」
「わからんな」
「きいいいいいいい〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
「しくしく」
電話が鳴った。
ゆっくりと起きあがって、葛城1尉は電話を取った。
「はい・・・」
「はっ!?、い、碇司令!!な、何か!!?」
何?奴か
「は、はい、はい・・・は・・・ええ〜〜〜!!!」
何かあったのか?
「し、しかし、碇司令、アスカとレイのユニゾンは成功します」
「は、はい・・た、確かに・・・」
「し、しかし・・・」
「は、はい・・・それは・・・」
何の話をしているんだ?
「で、すが・・」
「・・・畏まりました・・・」
葛城1尉は、電話を切って、まるでこの世の終わりでも来たのかと言うような、大きな溜息をついた。
「・・・二人とも・・・碇司令からの直接命令よ」
「何よ?」
「ユニゾンは貴方達二人でやれって・・」
「な、なんですってぇ〜〜〜〜!!!!」
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
「要するに・・・貴方達二人が協力できれば、連携プレーなどが可能になるから総合戦力が大幅に上がる。だから、その訓練も兼ねて・・」
「嫌よ!!大体、連携プレイ?ふん!笑わせるわね!!こんな奴足を引っ張る事以外できないでしょうが!!」
「・・・それから・・・この作戦失敗したら・・二人のチルドレン資格取り消すって・・」
「ぬあああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜んんんんでえええええええすうううううってぇええええ!!!!!!!!!!!!!」
ぐお・・・鼓膜が破れるかと思った・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
「あわせなかったら殺すわよ」
・・・目が据わっている・・・これは拙い・・・取り敢えず、素直に頷いておこう・・・
・・・・・
むう・・・体がついていかん
こけた。
「きいいいいいい〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
「どぶこふぅ!!」
ぐ・・・ぐお・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
ストレート4発・・・フック2発・・・アッパー1発、ハイ2発・・・ミドル3発・・・ロー2発・・・後は・・・踵落としと平手打ちが2発ずつ・・・
・・・良く生きているものだ・・・本当に・・・
「何この程度でたおれてんのよ!!」
「・・・貴様からの攻撃によるダメージだ・・・」
「ぬああんですぅってえええ!!!!」
ぎゃ、逆切れ・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・連日地獄なのだが・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・そう言えば・・・シンジは、こんなきちがい猿・・・・いや、きちがいゴリラと一緒に住んでいたんだったな・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
うむ・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・因果応報・・・自業自得なのか?
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・ふぅ・・・・
・・・・・やるしかないか・・・・


そして、最後の夜・・・・
「くっ・・・」
セカンドは悩み込み始めた。
・・・・・・・
・・・・・・・
「この傷付けられたプライドは兆倍にしてかえすわよ!!覚えておきなさい!!」
・・何がだ?
・・・・・
・・・・・
初めて、セカンドが私にあわせたため、数回練習しただけで成功した。
やれるなら、初めからやれ
・・と、言ったら、殺されるな。


作戦は成功した。
「ふぅ・・・これで、セカンドと漸く離れられるな」
・・・・
・・・・
・・・・
二人して葛城1尉のマンションに呼び出された。
「・・なんだ?」
「今後の作戦上の遂行を考え・・・貴方達二人には引き続き一緒に暮らしてもらいます。」
「・・・なにぃ!!」
「えええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」