シンジ達初登校の朝、洞木家の家はやっぱり騒がしかった。
なぜかと言えば・・・・・・。
「ちょっと!!!シンジ君!!早くしてよ!!!」
「しょうがないだろ!!朝なんだから眠たいんだよ!!」
そう、シンジが出発十分前まで布団の中で安眠をほふり、ヒカリが痺れを切らして起こしにいくまで起きてこなかったのだ。
シンジたちは転校生なので、まず職員室に行って挨拶していかなければならない。
そのため、普通より早く家を出なければ間に合わない。
マナミとサヤカはとっくの昔に起きているし、レイも出発には間に合うように起きてきている。
シンジはヒカリにせかされて、学生服を急いで身に着け、顔を洗う。
そうしている間にも、サヤカとマナミとレイは玄関に行って、いつでも出発できるように待っている。
「パン!!パンはどこ!!??」
顔を洗い終わると、急いで台所に行って自分の分のパンを口くわえて玄関に行く。
「あ、おはよう、シンジ。」
「おはようございます、シンジ様。」
「シンジ君、おはようなの。」
待っていた三人は、シンジに挨拶する。
「うん、おはよう。」
シンジは靴をはきながら、パンをくわえた口で器用に挨拶する。
ヒカリも数秒してやってくると、シンジが玄関を出るとすぐに自分も出て、玄関のドアに鍵をする。
「みんな!!はしるわよ!!」
ヒカリが言うと四人は大急ぎで走り出す。
今は8:10分で、学校が始まるのが8:30分。
学校に行くまでの時間がだいたい15分なので、職員室による事を考えると、どうしても走らなければならないのだ。
シンジたちは路地を抜けて道路沿いの道に出た。
太陽があふれる光を注ぎ、蒼く広がる空がまぶしく映る。
自分達の横をいろんな人とすれ違っていき、なんとなく朝を感じさせていく。
街路樹は緑色の葉が朝日に反射してなんともいえない幸せな気分をつくりだしていた。
「サヤカもマナミも、なんで起こしてくれなかったのさ!」
シンジがパンを食べ終えて、一緒に寝ていた2人に聞く。
「あら、起こしましたよ。そしたらシンジ様は、『すぐ起きるから・・・、後・・、5分。』と申されたのでそっとしておいたのです。」
「そうよ、わたしの時もシンジがすぐ起きるって言ったから寝かしてあげたのよ。」
マナミの青髪のポニーテールが、走るにあわせて左右に揺れている。
「う・・・。」
これを言われると、さすがのシンジも何も言う事ができない。
まあ、雑談をしながら走っているうちに、目的の第三中学校が見えてきた。
五人とも校門の中に入ると同時に、20分の鐘がなった。
「ふー、ふー、なんとか間に合ったみたいね。」
ヒカリがひざに手をつけて止まると、ほかの四人も止まった。
校門を抜けると玄関はすぐそこなので、いったん息を整える。
ヒカリはすぐに息を戻すとシンジ達を職員室まで案内する。
レイはシンジが来るまで、2−Aに行って待っているように言ってあるので、
玄関につくとすぐに2−Aにむかって階段を上っていった。
シンジたちは職員室に入って担任の教員に会い、なにやらどうでもいい説明を聞いて教室に向かう。
もちろんヒカリが偽造したのと、もう一つの理由が重なって、クラスは2−Aに決まっている。
シンジが教室に入るとクラスメイト達の歓声がわき上がった。
「うを〜〜〜〜〜!!!!うれるぞ〜〜〜!!!」
「あのこかわいいぜ!!!」
「きゃ〜〜!!あの男の子、すごくかわいいわ!!!」
この歓声も次の声で静まり返る事になる。
「あ〜〜〜〜〜!!!!!!あんた!!!ヘボ初号機パイロットとその馬鹿妻×2!!!!なんでこんなとこにいんのよ!!!!」
クラス中を静まり返したこの声の元は、惣流・アスカ・ラングレー。
静まり返った理由は内容にもあるが、やはりアスカが発生源だったからだ。
アスカは、このクラスでもやはり一目置かれている存在であり、みんなはそのアスカがする行動に注目する。
「・・・シンジ君達は馬鹿じゃないわ。」
レイが席を立ってアスカを睨む。
「なによ!!あんたには関係ないでしょ!!!」
レイの言葉に、アスカもムカッときて怒鳴りつける。
「・・・・いいえ、関係あるわ。だって、わたしの旦那だもの。」
静まり返っていたクラスに、また新たな爆弾が投下された。
「「「「「「え〜〜〜〜〜!!!!!?????」」」」」」
そんな周りを無視して、シンジは一人でアスカの事を思い出している真っ最中だった。
「え〜〜っと、・・・・だれだっけ?」
シンジがあごに手をやって顔を少し傾けて考える。
「シンジ様、確かあの機械のパイロットではありませんか?」
「機械じゃないわ!!エヴァンゲリオンよ!!!それにあたしはアスカって名前があるの!!!」
アスカは、自分の名前が覚えられてないのとエヴァをロボット扱いされた事に怒って、さらに機嫌を悪くする。
「惣流さん、綾波さん、席についてください。ほかのみんなも静かにするように。では、自己紹介をしてもらいます。」
担任が注意するとアスカも渋々席につく。
ほかのクラスメイトも静かになって、シンジ達が口を開くのを注目する。
「碇シンジです。今日からこの第三中学校に転校してきました。みんな、よろしくお願いします。」
言い終わると、ぺこりとお辞儀をする。
そして、シンジの必殺笑顔を浮かべる。
((((((ああ・・・・・、キレイ・・・・・))))))
次はマナミが言う。
「大神マナミです。シンジの妻で、一緒に転校してきました。よろしくお願いします。」
そしてサヤカ。
「大神サヤカです。私もシンジ様の妻をしています。よろしくお願いします。」
この三人の自己紹介にクラス中が再びわきあがった。
特にサヤカ・マナミの自己紹介に様々な声を上げる。
「あなた達、結婚しているってどう言う事?」
担任も渡された書類に書いてない事に戸惑う。
この町はMAGIによって、制御および管理がされているため、
ヒカリの作った偽造書類はリツコの手によって発見され、
ほとんどがネルフのMAGIに作りかえられていて、シンジ達の事は普通の中学生となっていたのだ。
まあ、シンジ達にとって、もちろんヒカリにとっも大した事ではないが。
「えっと、先生ならわかりますよね?
年齢に関係なく結婚できて、重婚が許されるところ。そんな所、数えるくらいしかないじゃないですか。」
シンジが担任にそれとなく教える。
先生ならと言うのは、ジェノサイドの存在はまだこの年の子供は知ってるものは少なく、
大人達も風の噂で聞くくらいなので、子供にべらべらと喋ったりする事もないからだ。
が、その事を知っても、担任の顔色は特に変わる事はなかった。
「わかったわ。ならいいけど、昼休みにでも、屋上に行ってみなさい。」
担任はそう言うと、騒がしくなっている教室を静かにして、教室を出て行ってしまった。
残されたシンジたちは適当に空いていた席に座った。
ホームルームが終わって、授業がすぐ始まって休み時間。
その周りにクラス中が集まって、シンジ達に口々に質問を投げかける。
「どこからきたの?」
「どうやって、あそこの三人と結婚したんだ?」
「なんで、こんな所に転校して来たの?」
「どこから来たかは秘密。重婚を年齢に関係なくできるとこをがんばって探してみてよ。
どうやってサヤカ・マナミ・レイと結婚してかも、個人的な理由によって秘密。
なんでこんな所に転校してきたかっていうと、むかし馬鹿親父が僕を捨てて、
つい最近まで何も言わなかったのに、急に『来い』だけで呼びつけられてこの町に住む事になったんだ。」
シンジが質問に的確に答えていく。
「碇、お前達が来た所って、もしかしてジェノサイド・シティー・・・・・か?」
相田ケンスケ(偽2等兵)が、質問の嵐の中をみんなの注目の一言でぶった切る。
シンジに質問をしていた全ての人がケンスケの方を向く。
マナミとサヤカも同じ事を答えていたため、そっちにいたクラスメイトも、ケンスケに注目した。
クラス中の生徒が、ケンスケに注目してもの大なく静かになる。
「俺、知ってるぜ。たしか、ジェノサイド・シティーってところは、年齢を無視して何人でも結婚できるんだろ?」
「まじかよ?」
「いいなあ、そんな所。」
ケンスケの言葉に男どもは嫉妬の声を口々に上げる。
「よく知ってるね。確かに、何人と結婚しようが、なんの文句も言われない。
だけど、そんな甘い考えで結婚できるところじゃないんだ。君はどんな事をしてるの?ジェノサイドについて。」
「そうだな。さっき言った事と、超一流のアサシンがすんでいて、めちゃくちゃ危ない所って事ぐらいかな。」
ケンスケは自分が知っている情報を思い出しながらシンジに教える。
「そうですか、それだけならいいんです。けど、あまり深く首を突っ込まない方が身のためですよ。」
サヤカが透き通るようなよく聞こえる声で注告する。
「くだらない好奇心を出してると、そのうち殺されるわよ。」
マナミが続いて、言葉をつけたす。
「ジェノサイドに、普通の人が首を突っ込むには、それなりの覚悟を持って首を突っ込んでね。
すくなくとも、いつでも殺されるくらいの覚悟でいないと、自分の周りにも被害が出るからね。
僕らは何もしないけど、どっかのおえらいさんが知られるとまずいことになるからって、知っている人を殺すのさ。」
シンジの言葉に、クラス中はシンとなった。
(ジェノサイド・シティー・・・・・・・、あの馬鹿夫婦がジェノサイドから来たっていうの?)
シンジの言葉にアスカは悔しさのようなものを覚えていた。
そして授業中、シンジのパソコンに山のようなメールが送られてくる。
その中の一つにあった『あなたがこの前の紫のロボットのパイロットなの?Y/N』というメール。
シンジはとりあえず、YESのキーを押して返信した。
YESの文字が返信されるとともに、クラスのほとんどがシンジの元に集まってくる。
「みんな!!!授業中よ!!!!」
ヒカリがクラスメイトを止めるが、そんなもの無視して、2−Aの生徒はシンジの周りに集まる。
教師は昔話をするのに夢中で周りが目にはいっていない。
「なあ、どうやってあのロボットのパイロットになったんだ?」
「何か必殺技みたいなものがあるの?」
「なあ、・・」「碇、・・」「なんで・・・」
いろんな人から、いろんな質問がシンジに浴びせられて、シンジもとりあえず覚えている質問からかえしていく。
「あれはエヴァンゲリオンっていって、
正体不明の怪物(ホントはちがうんだけどね)を倒すために造られた、人造人間なんだって。
多分、必殺技はないんじゃないかな?武器もほとんどなかったし。」
「・・・おまえ、ほんまにあのロボットのパイロットなんか?」
シンジは何か殺気の混じった声を聞いて、そちらの方を向く。
そこには、ジャージを着たスポーツ刈りの少年・鈴原トウジが、腕を組んで立っていた。
その眼と雰囲気から、彼が怒っている事が容易にうかがえる。
周りはトウジの異常な雰囲気に驚いて、だんだんと静かになっていった。
「うん、そうだけどどうかしたの?」
「お前にちょっと用があるんじゃ、屋上に来てもらおか。」
「・・・・・まあ、いいよ。」
シンジは少し考えて、トウジの用件どうり屋上に行く事にする。
が、今は授業中なのに、屋上へ行くなどと公言してしまうと、委員長であるヒカリが黙っているわけにはいかない。
ヒカリはトウジの言葉に席を立って注意する。
「鈴原っ!!今は授業中よ!!!!」
「な、なんやいいんちょ、別にええやないか。」
怒っているヒカリの声を聞いて、なにやら怒っていたトウジの気持ちも一時的にひいていった。
ヒカリは腰に手を当てて、顔をトウジに向けている。
「よくないわ!!屋上に行くんなら、授業が終わって、昼休みになったら行きなさい!!!」
「わ、わかったがな、いいんちょ。」
トウジは渋々、シンジを屋上に呼び出すのをあきらめて、座っていた席についた。
そしてすぐに昼休みの時間になった。
シンジは一人で屋上に来て、トウジと向かい合っている。
が、突然、トウジが拳をシンジに向けて、殴りつけようと襲いかかってきた。
とんでくる拳を横に小さく跳んでかわしてシンジは再びトウジと向き合う。
「いきなり何するのさ?僕は、君に殴られるような事はしてないはずだし、そんな覚えもないよ?」
シンジは、ポケットに突っ込んでいた手を外に出して、トウジを止めようと前に突き出している。
シンジを殴ろうとしてはずした後、トウジはすぐにシンジの方を向き直った。
「この前の紫のロボットんせえで、ワイの妹が瓦礫の下敷きになって、怪我してもうて入院しとるんじゃ!!!
あの時、ちゃんとお前が足元見て操縦しとったら、ワイの妹は怪我せんで済んだんじゃ!!!!」
そう怒鳴りながら再び殴りかかってくるトウジを、シンジは今度はよけずに動かない。
今、見えている光景に、昔だが鮮烈に記憶されている光景が映りこんできた。
大事なモノを失う恐怖・悲しみ・・・・・。
シンジの頬にトウジの一発が入り、屋上のコンクリートに倒れこんだ唇には、一筋の赤い血が流れていった。
・・・・・・しばらく流れた静寂。
殴られて床に倒れたまま身動きをしないシンジと、そのシンジを見下ろしているトウジの姿だけが、音というモノが切り離されたように残っていた。
その静けさを破ったのは、屋上と階段をつなぐドアから、アスカが入ってきた音だった。
シンジとトウジの事があったあの後、
アスカはシンジと話をしたかったのにちょうどシンジがトウジが呼び出されていたので、
昼になっても誰もいない屋上に行くという事だったから、話をするにはちょうどいいと思って屋上に来たのだ。
アスカがドアを開けて周りを見回すと、唇をきって血を流して床に倒れているシンジと、そのシンジを見ているトウジの姿があった。
「ちょ・ちょっと!!あんた達何してんのよ!!」
倒れているシンジに駆け寄ってトウジに怒鳴る。
トウジはなんの変わりもなく当然のように言い切った。
「あの変なロボットのへたくそな操縦せいで!!ワイの妹が怪我して入院しとるんじゃ!!殴られてあたりまえじゃ!!!」
シンジはゆっくりと、唇から流れている血を舐めとりながら起き上がった。
学制服についたほこりを払うために、尻や腕の部分をはたいてゆく。
それが終わると、シンジはトウジを真正面から見据えて、口を開いた。
「君の妹さんの怪我はどれくらい酷いの?できればお見舞いに行かせてもらえないかな?」
「ふん、まあ、それぐらいならええわ。放課後つれていったるわ。」
そう言うと、トウジはシンジの横を通って、屋上から出ていった。
残されたシンジが後ろを向いて、階段のある建物のやねに向かって呟いた。
「もういいよ。出てきなよ、セイジ。」
すると、屋根の上から、黒い人影が出てきた。
その人影は、屋根の上からシンジ達の所まで飛び降りてきて、その場に立った。
髪は長くもなく短くもなくといったところか?目は漆黒、髪は白髪で、太陽の光に反射して鮮やかに光り輝いている。
顔もなかなかかっこいい方だろう。
「久しぶりだな、シンジ。お前がジェノサイドを出ていってから、だいたい2年ぐらいか・・・・、これからは一緒に生活させてもらうぜ。」
「は〜〜、セイジ、なんで僕が殴られてたの黙って見てたの?声ぐらいかければいいのに。」
2人はあたりまえのように話を進めているが、いまが初めてのアスカには何が何かわからなかった。
「ちょっと、なんなのよあんたは!!!」
アスカが少年に向かって怒鳴る。
「なんだよ、うっせえな。人に物を聞く時は自分から名乗れってえの。ば〜〜か。」
少年が発した言葉に、アスカはもう怒る怒る、とにかく憤怒した。
「あんたこそなによ!!!!いきなり人の前に出てきて、目当ての初号機パイロットを横取りして!!!!いい気になんじゃないわよ!!!」
負けじと突然出てきた少年に言い返すアスカ。
だが、出てきた少年はひるむどころか、よけいエキサイトしてしまったようだが・・・・。
「あんだとこら!!!!!!!やろうってんなら、うけてやるぜ!!!!!!!!」
「いいわよ!!!うけてたとうじゃない!!!!!!!」
「おっし、じゃあいまからしょうぶだ!!!!!・・・・・ウガッ・はうっ・ぎょえっ」
少年が勝負に走ろうとしたところを、誰かが頭を殴って倒れてしまった。
殴ったのは、シンジが屋上に行ったと聞いて、ご飯を一緒に食べようと屋上にやってきたサヤカとマナミとヒカリの三人だ。
サヤカはお弁当を片手に腰に手をつけて、倒れている少年をまじまじと見ている。
ほかの2人も呆れた顔で少年を見ている。
「ヒ、ヒカリ。こいつ殴って、大丈夫なの?ヒカリに喧嘩売られるかもしんないのよ?」
アスカが驚きの目でヒカリを見ている。
「大丈夫よ。こいつは女の子に、もとい弱い子には喧嘩はうらないし、わたし達には売ってこないと思うわ。」
シンジが少年を思いっきり殴ったヒカリ達に向かって質問する。
「サヤカにマナミ、それにヒカリまで、セイジが来てること知ってたの?」
「えっと、・・・・・さっき知ったのよ。」
ヒカリがちょっと苦笑いしながらシンジに返す。
おそらく前から来てた自分が知らなかった事が恥ずかしいのだろう。
「ヒカリは知り合いなの?こいつ。」
そう言ってアスカが倒れているセイジに向かって指をさす。
「あ、アスカは知らないんだ。この倒れてるのは天野セイジって言って、シンジ君の昔の友達なのよ。
わたしも会ってるから、別に知らないわけじゃないから天野君の事、紹介してなかったんだ。ごめんね。」
ヒカリが手を合わせてアスカに謝った。
「別に謝らなくてもいいわよ。ヒカリにだっていろんな友達がいるだろうし・・・・。」
ヒカリに謝られたアスカは、ちょっとあせってヒカリに声をかけていた。
そんな事をしていると、先まで倒れていたセイジが再び起き上がってきた。
例えてみれば、ゾンビが倒されてまた起き上がってくるような感じだ。
「だれだ!!!俺を殴りやがった馬鹿ヤ・・・・・ロ・・・・ウ!!????」
セイジは起き上がるとすぐに殴ったやつに向かって怒鳴りつける。
が、サヤカた三人だという事を理解すると、たちまち怒る気も萎えてしまった。
「誰が馬鹿なんだって?え?このマナミちゃんを馬鹿呼ばわりして許されるのは、シンジとお姉ちゃんだけなんだけどな?。」
セイジにかけられる言葉には、うっすらと嫌な笑みが浮かんでいたという。
「あなたごときが、私達二人を馬鹿などと呼ばれてはいけませんわ。」
サヤカの顔にも、ニコニコと、しかし、明らかに邪悪な笑みが浮かんでいた。
「「あの秘密をばらすわよ(しますよ)?」」
二人の声が完全にハモった。
セイジは、二人の言葉の意味に顔を青くして謝っている。
「ねえ、ヒカリ?セイジの秘密って何なの?」
「え!!??そ・それは・・・・・・秘密♪」
「ヒカリ、わたしはとりあえず教室に帰るわね。初号機パイロットの用事はまた今度にしとくわ。」
そう言ってアスカは教室に戻っていって、
屋上はにぎやかに時が流れて昼休みはすぎていった。
あとがき
どうもすんませんです、はい。
1作品18KBまでと決めてるんですが、
調子にのって最初の方にいろいろ入れていたら、入りきらなくなってしまいました。
次回は多分トウジの妹のお見舞いに行くのと、ネルフや他の組織からの刺客の登場です。
書きたい事をつめていたらこんなになりそうで、シャムシェルの登場は次の次・・・かな?
それでは、続きは次回まで待っててくださいね。