西暦2015年・・・地球は滅びた・・・ただ一人の少年を残して・・・



Last Fantasy of Evangelion
             プロローグ




赤い海・・・目の前にはそれだけが広がっている。

生き物だった物のなれの果て。

その赤い海の畔に一人の少年が膝を抱えるようにしてうずくまっている。

・・・サードインパクト・・・

それにより人造の神になった少年・・・碇シンジ・・・

それがこの蒼銀の髪を持つ少年の名前。

しかし、シンジは心を閉ざそうとしていた。

神になった事によって全ての知識が流れ込んできた。

ゼーレ、ゲンドウによる補完計画。

それにシンジは怒りを覚えた。

そのような馬鹿げた計画を立てた大人達と逃げてばかりいたせいで

サードインパクトを阻止できなかった自分に・・・。

今の力があればこの計画を阻止できたのに・・・

そう考え全てが手遅れだと言う事を悟った。

そしてシンジは死んだように動かなくなった。





どのくらいの時が経ったのだろう。

シンジは相変わらず死んだように動かない。

その時、かすかに声が聞こえた。

シンジは弾かれた様に顔を上げて叫ぶ。

「誰!誰かいるの!!」

しかし返事は無い。

「気のせいか・・・当たり前か、ここには僕しかいないんだから・・・。」

その時また声が聞こえた。

かすかだが今度は聞き取れた。

「私の声が、聞こえますか?」

シンジは言葉を返す。

「聞こえるよ!どこにいるの!?」

するとまた声が聞こえる。

「あなたの前にゲートを開きました。そこを通ればこちらにこられます。」

そう言われて前を見ると確かに空間に歪みがあった。

シンジはそのゲートをくぐった。

その瞬間、目の前が真っ白になりシンジは気を失った。




「・・・・・・う〜ん。」

シンジはゆっくりと目を開ける。

そこは光の差し込む不思議な空間だった。

「ここは・・・どこだろう?」

そのシンジの呟きに返事があった。

「ここは、時空の狭間・・・私の世界レインストと彼方の世界を繋ぐ所。」

シンジが振り返るとそこには優しい微笑を浮かべた女性が立っていた。

シンジが尋ねる。

「あなたは?」

「私はアレクセイ。私の世界、レインストを守護する女神です。

突然呼び出したりしてすみませんでした。

あなたにレインストを救っていただきたかったのです。

今私の世界は危機に陥っています。

十五年後に復活するという邪神ダインに世界が滅ぼされるとの未来が見えたのです。

それを阻止できる人を探しているときあなたを見つけたのです。

勝手なお願いなのは分かっています。でも私にはあなたに頼るしかないのです。」

そういってシンジに頭を下げるアレクセイ。

「そんな!頭を上げてください。僕でよければお手伝いします!」

そう言ったシンジの手を握り感謝の言葉を言うアレクセイ。

「ありがとうシンジ。あなたには私の全ての知識と力を授けます。

この力を使って世界を救ってください。よろしくお願いします。」

そう言って消えていくアレクセイ。

「はい、必ず・・・」

そういうとシンジの姿も消えた。





                 ……to be continued




後書きっぽい物

作者のunknownです。

今回はプロローグでした。

シンジがレインストに行くまでのお話しです。

結構シリアス?

次回からは異世界学園物になります

ギャグになるか、真面目になるかは書いてからのお楽しみ

(というより自分もまだ決めていないだけですが・・・)

では、続きはまた次の機会に・・・