リリン〜もう一つの終局〜

◆第9話

 ネルフ本部第1発令所のメインモニターにはゼルエルとバルディエルの戦闘が映し出されている。
 形勢的には明らかにゼルエルが押している。
「1難去ったかと思いきや、2難も3難もやってきたな…」
「…ああ、厄介極まりないことになった。複数の使徒が出くわしたことでこうなるとは…予測できたことではあったな…」
「だが、これからどうするのか?と言うこともあるが…それ以上に…勝てるのか?あの使徒に…」
 今までのことで恐ろしく強いと言うことは分かっている。しかも、それが全ての能力とは限らないのだ。
「分からん…」
 流石に問題ないとは応えられない。
『司令』
「ん、赤木博士か九号機の状態は?」
『セカンドの精神状態が酷すぎて、起動は不能です』
「…何とかならんのか?」
『…そこで、綾波レミから言ってもらおうかと』
「なるほどな」
「良いだろう、零号機と起動実験ケージの回線をつなげ」
「了解」


 九号機のプラグの中では、アスカがかなりいらいらしていた。
 モニターにレミの顔が映る。
『アスカ、』
「あ、レミ、そっちは!?」
『こっちは意外な応援が来て何とか、今のところは大丈夫よ』
 ほっと息を吐く、
『アスカ、アタシ達は大丈夫だから、アンタは起動に集中しなさい』
 リツコ相手なら言い返すところだが…レミ相手にこういう風に言われては言い返せずに黙ることになった。
『アンタ、アタシの事が信じらん無いわけ〜?』
 ずぃ〜っとUP顔が映し出される。
「…大丈夫よ、信じるわよ、」
『そう、じゃあ、頑張ってね』
 回線が切れ、レミの姿が消える。
『アスカいける?』
「初めっからいけるって言ってんでしょうが、さっさと始めなさいよ」


 司令室、
「先ほどまでに比べれば随分落ち着きました」
「そう、」
「しかし、依然として許容範囲外ですが…」
「…構わないわ、」
「アスカ、漸く落ち着いたようね。これで安全に起動を始められるわ」
『ようやく〜?』
「ええ、ではこれより九号機の起動を開始します」
 グラフに表示されていたパルス波形が安定する。
「許容範囲内に入りました…なるほど、」
「嘘も方便ってね。上手く行って良かったわ、さぁ急ぐわよ」
「「「「「はい!」」」」」
 オペレーター達が一斉に操作を始めた。


 リリン本部、発令所、
「九号機の起動が始まりました」
「そうか」
 榊原は少しほっとしたが、あの使徒相手では胸を撫で下ろすというわけには行かなかった。
「アスカが?」
「ええ、」
「…そう…アスカが……」
 レイラはなにやらぶつぶつと小さく呟いている…それをちらっと横目で見た後榊原は、2体の使徒が戦っている映像が映し出されているメインモニターに視線を戻した。
「余り近付かないようにしながら、参号機を乗っ取った使徒の方を支援するように」
 とりあえず時間は稼いでおいて損はないはずである。


 地上、初号機、
「…ゼルエル、バルディエル…」
 バルディエルに遠距離から加勢する。
 流石に接触距離まで近づいてしまえば、こちらが標的になると言うこともあるが、やはり戸惑いというものが大きかったのだろうその加勢も大したことはない。
 だが、それも終わりが近づいている。
 バルディエルのダメージが蓄積しているからか、純粋な使徒ではなくエヴァと言う、ある意味一つの紛い物の体を乗っ取っているに過ぎないからか、再生が遅くなって来ている。一方のゼルエルのダメージは軽微なものでしかない、
「…このままでは、意味が無いわね…」
「そうだね…」
「…碇君、バルディエルがやられる瞬間に、」
「うん、そうだね、」
「もう直ぐよ、」
 バルディエルは既に右半身を失い、その再生も間に合わない。ゼルエルには無数の攻撃が仕掛けられているものの、ダメージは大したことは無い、初号機はスナイパーライフルを捨て、新型プログソードを手に取った。
 ゼルエルの触手がバルディエルの首を跳ね、更にビームがバルディエルの体を貫いた瞬間、初号機は一気に間合いを詰めてゼルエルの顔面を全力で斬り付けた。
 ゼルエルの頭部が半分に裂け、ビームの発射が不能になる。初号機は直ぐに間合いを取り触手の攻撃を避ける。
 バルディエルが崩れ落ちていく……シンジは様々な想いを持ち、複雑な表情で死に行くバルディエルを見つめた。
『待たせたわね!』
 その時、アスカの声と共に九号機が射出されてきた。
「アスカ!」
『リツコがごねたせいで時間が掛かったけど、この惣流アスカツェッペリン様がきた限りはもう大丈夫よ』
 リリン製の新型プログソードを手にゼルエルに向かう。
「綾波、」
 レイは頷いて、別角度からゼルエルに向かう。
 ゼルエルは両方の触手をそれぞれに向けて飛ばす。初号機は体捌きで躱し、九号機に向かったものは他のエヴァによる集中砲火でその方向を逸らす。先ずは九号機から触手を右肩から切り落とす。その直後、初号機が左肩を切り落とし、ゼルエルの攻撃の起点3つを全てつぶした。
「行ける!」
「ええ」
 初号機と九号機は更に斬撃を加える。
「碇君!アスカ!ATフィールドを!」
 攻撃方法がなくなりこのままでは一方的にやられるだけになってしまったゼルエルの最後の攻撃に気付いたレイは叫び、それに従いシンジとアスカもATフィールドの展開に集中し、ゼルエルを強靭なATフィールドで包み込む…両機のATフィールドが共鳴しあい凄まじい強度のATフィールドが展開される。
 そしてゼルエルが自爆し、瞬間全てが光に包まれる。
『きゃああ!!!』
「くぅうう!!」
「ぐっ…」
 すさまじい衝撃が機体を襲う、フィードバックこそ無いものの、プラグそのものも激しく揺さぶられシンジにとってはかなりきつい。
 やがて、衝撃も収まり、目の前に深いクレーターが現れた。
 辺りを見てみると2重の強靭なATフィールドによって周囲への拡散はかなり押さえられたようだ。
 シンジは軽くを血を吐いたが、大した量ではなく、レイは気づかずに安堵を息を吐いていたため、シンジはレイには気づかせないようにしつつ、ほっと胸をなで下ろした。


 ネルフ本部、ケージ、
 それぞれ機体から降りてくる。
 九号機を除き、大きなダメージこそ無いものの無数の破損をしていて表面の装甲はもはや見るからにボロボロである。
「…九号機か…」
 そんな中ヒロは自分がSS機関の起動実験を行った九号機を複雑な表情で見つめていた。
「ヒロ君どうかしたの?」
「ん?霧島さん?」
「そうよ…どうかしたの?」
「…ん、僕は、殆ど知らないまま、いや、最低限度のことなのかな?それを知らされてSS機関の起動の為に九号機に乗る事になったんだよ、別に断る理由も無かったしね…」
「怖く無かったの?」
「怖いと言う感情が出るほどのことは知らされていなかったよ」
「…そうなの、」
「でも、SS機関の起動が成功した後にどんなものだったのか知らされて、腰が抜けちゃったよ…知らなくて良かったと本当に思ったな…」
 軽く苦笑しながら言う。
「知らないほうが良かった…」
 マナはその言葉を呟いた。
 色々なことが思い浮かぶ…そして、今、もう一つ気になっていること……なぜ人類の敵であるはずの使徒同士でと言うことも…
「あ、うん…だって、知ってたらとても乗れないし、乗ってたら事故を起こしちゃってたとおもうし」
「…エヴァって、パイロットの心が影響するんだもんね…」
「そうだね、」
 使徒の真実…自分たちが知っているものとは違うかもしれない…いや、おそらく違うだろう。だが、それを知ることは果たして良いことなのかどうか…ひょっとしたら、自分にとって知らない方が良いことだからなのかもしれない…。
「どうかした?」
「ううん、なんでもない」
 その後二人は暫くを話を続け、着替えを済まして軽い検査を受けた後、一緒に食事をする約束をした。


 リリン本部付属の病院でシンジが医師の診断を受けている。
「どうですか?」
 ベッドに横たわったままシンジは医師に尋ねた。
「そうですね…幸運にも今回の戦闘での影響は大きくないですが、手術のときの傷は未だ治っていませんし、安静にする必要がありますね」
「…そうですか、」
 特にこれと言った異常がなかったことでシンジはほっと安堵の息をついた。


 ネルフ本部総司令執務室、
「使徒を一気に2体葬ったな」
「ああ、時計の針が予定以上に進んだ」
「拙いのではないか?」
「時間に関しては問題ない、既に手は回した。寧ろ、回復の時間がなくなる分、こちらにとっても好都合だ」
「…そうか、お前がそう言うのなら本当に問題無いのだろう」
「…ああ、だが、問題は初号機だ。初号機をいかにして取り戻すか、それが一番難しい」
「確かにな、九号機が出てきたとは言え、初号機が重要な戦力である事は間違いない、それをネルフ側が抑える…それも、戦闘に使う以外でな…この問題は厄介だろうな」
「残る使徒2体、アラエルとアルミサエルで、初号機が大破し、戦線を離脱するのがベストなのだがな」
「奇襲をかければ無理やりにでも強奪できるかもしれんが、確かに、起動しているエヴァを奪うのは不可能だしな」
「…まあ、かなり難しいが不可能ではない、いくつか手を打った。どれがが上手く行ってくれる事を期待する」
「失敗しないことを祈るよ」


 診察を終えたシンジのところに、レイ、レイラ、レミの3人がやってきた。
「碇君、大丈夫だった?」
「あ、うん、僕は大丈夫だったよ。暫く安静にしていればいいって」
「そう…」
 それを聞き3人はほっと息をつく。
「…シンジ君…私…」
「レイラ、前線で戦うのも、それを後方で指揮するのも、エヴァやその武器を整備したり修理したりする人だって、役割が違うだけで皆使徒と戦っていると言う事は一緒なんだよ」
「レイラだってその役が変わっただけ、使徒と立派に戦っていると言う事は何も変わらないよ」
「レイラもお疲れ様、」
 その言葉に漸くレイラは微笑を浮かべた…とは言えやや影があったが、
「そうよ、そんな事レイラが気に病むことじゃないわよ、あんただって立派にやってるんだから」
「…そうだね、」
 レイラがその言葉をかみ締める中、レイは何か胸の中で不穏なものが出来ているのを感じていた。


 11月18日(水曜日)、
 蘭子と榊原が電話で話をしていた。
「ゼルエル戦とその後の対応御苦労様でした」
『いえ、所詮こちらで出来る事など知れています。それよりも、そちらの方が大変でしょう』
「…そうかもしれませんね」
『で、最高議会を召集されるおつもりですか?』
「ええ、レイラさんにこれ以上の心労は掛けられませんからね、」
 最高議会が今使われている予算やこれから使おうとする予算を停止し、一旦予備予算とし、それを改めてレイラに使徒戦に備える為等の予算としてもらう。
 別にこんなややこしい手続きを経る必要は本来は無いのだが、予算を削る部分では、その為に多くの者が失業したり、又餓えや病で命を落す事になるだろう。
 それをレイラに決断させるわけには行かない。いや、その事を感じさせるわけにはいかないという配慮からなのだが、
 回線を切った後蘭子は深く一つ大きな溜息をつき、これからのことについて考え始めた。


 第3新東京市、ネルフ本部、総司令執務室、
「ふむ…やはり今回の被害は大きいな」
「ああ、だがあの戦力の使徒相手にこの程度で済めば御の字とも言えよう」
「そうだな、だが、大きな被害が出たことには変わりない」
「…予算の獲得は難しいな」
「ああ、どうする?」
「…リリン側に修復をさせよう」
「しかし、難しくないか?」
「他に手も無い上に、リリン側としてもあのまま放置するわけにもいかんからな」
「それもそうだな」


 リリン本部付属病院のシンジの病室に今日はレイ、レイラ、レミにアスカも加えた4人が見舞いに来た。
 やがて、レイ、レミ、アスカの3人が帰る時間になる。
「じゃあ、又明日ね」
「うん、又明日」
「じゃね」
 みんな言葉をかけるが…レイはどこか胸の中にもやもやとしたものを感じていたため、特に言葉を掛ける気にはなれなかった。
「レイ、どかしたの?」
「ん…いえ、なんでもないわ」
「そ、じゃ行きましょ」
 3人は病室を出て行き、シンジとレイラの二人だけになった。
「シンジ君、夕飯貰ってくるね」
「あ、うん、お願い」
 レイラは病室を出て行って、二人分の食事を取ってきた。
 シンジの料理ももう随分通常の食事に近付いている。
「美味しそうだね」
 レイラは頷きトレイを台に乗せて二人で食べ始めた。
 やがて、食事も食べ終わる。
「シンジ君、今日も泊まって行っていいかな?」
「あ、うん、別に構わないよ」
「ありがと」
 レイラは付属のバスルームで体を洗って、パジャマに着替えてからシンジのベッドに潜り込んだ。
「おやすみなさい」
「おやすみ」
 直にレイラは寝息を立て始める。
「…レイラ、苦労かけてごめんね」
 シンジは、レイラの髪をゆっくりと撫でた。

あとがき
ナオコ「ない…」
ユイ 「?」
ナオコ「ないのよ…」
ユイ 「……、なにがないんです?」(おそるおそる)
ナオコ「私の出番がよ!!」
ユイ 「あぁ、なるほど」(納得)
ナオコ「納得してんじゃないわよ!!私は生きてんのよ!!Why!!?なんでよ!!?」
ナオコ「だいたいあなたは司令にまであんなに想われて、
    おまけにあなた7話のあとがきでは司令と再会して楽しくお話までしてるじゃない! 
    何?この差は!?明らかに差別よこれは!」
ユイ 「それが、二人の位置づけの違いと言うことなんでしょうねぇ」
ナオコ「き〜〜!!悔しい〜責任者でてこい〜〜!!!」
ユイ 「まぁまぁ…あの人は私に首っ丈ですからねぇ〜♪」
ナオコ「貴女ののろけを聞きに来たんじゃないわよ!」
ナオコ「まだ、話は続くんだからね…覚えてなさいよ…
    あなたは本編では何もできないけど私は動けるのよ
    作者にも忘れ去られている可能性あるけど……
    逆に言えばその間に何かをしていた、ということになっても不思議はないのよ」(にやり)
ユイ (むっ)
ユイ 「あらあら、何をしようとしているのか分かりませんけど、
    私のかわいい息子のシンジや愛しの旦那様を出し抜けると思っているんですか…
    まぁ、がんばってくださいな」(ニコニコ)
ナヲコ「むむ〜!覚悟してなさいよ!!最後に笑うのは私よ!」
ユイ 「はいはい、良かったですね。ところで本編ですけれど、いよいよ残った使徒の数も少なくなってきましたね」
ナオコ「むむ……話を逸らしたわね」
ユイ 「一応話自体は区切れましたけれど」
ナオコ「あ〜も〜、分かったわよ…本編は今、2体使徒を纏めて葬って、後は2体だけってところね」
ユイ 「いよいよ終局に向けてと言う感じですけれど…使徒戦が順調に進んでいくその一方で、
    シンジ達3人の関係が危ないものになって行きそうな雰囲気ですね…」
ナオコ「今のところ、レイラさんの方にばかり焦点が行っていて、レイが少し外に置かれているような感じね」
ユイ 「3人の間の関係に一度亀裂が入ってしまうと泥沼化しそうで恐いです」
ナオコ「そうし向けようとしている人もいるし…
    それと、リリンと東京にはレイラさんのことを第1に考える人が多いから、
    展開次第では、亀裂が簡単にはいってしまう状況になるかもしれないわね」
ユイ 「組織や戦いが掛かっていなければ、どういう結果になるにしても、もっと良い形になってたでしょうね」
ナオコ「…辛いかしら?」
ユイ 「そうですね…私は母親であり…妻でもありますから」(どこか棘のある口調)
ナオコ「…それは、どういう意味かしら?」(青筋)
ユイ 「別に他意はありませんよ」(にこにこ)
ナオコ「…まあ良いわ…今回の使徒によるダメージは到底無視できるものではないけれど、
    あの使徒達相手なら、御の字とも言えるかもしれないし。
    それ以上に重要なのはSS機関を搭載した九号機の存在ね」
ユイ 「私はSS機関は人が手にするには大きすぎるものだと思っているんですけれどね…」
ナオコ「その点では私は少し違った意見を持っているわね。SS機関は確かに問題点も多いけれど
    人の手に余るというのは言いすぎね」
ユイ 「技術面は解決できますけれど、それが全てではないですから…」
ナオコ「それを凌駕するだけの価値を持っているわ。
    とは言え使徒戦以外で本当に必要となるのは未だ先のことでしょうけど」
ユイ 「結局、SS機関も兵器としての研究が進められるんでしょうね」
ナオコ「そうね、まあしばらくはそれだけの力はないでしょうけど、
    力を取り戻したら研究を始めるでしょうね」
ユイ 「正直、人と人が争うためにSS機関のようなものは使って欲しくないです」
ナオコ「その点は同意するわね、でもだからと言って、大きな価値を得ることを放棄するのはどうかと思うわね」
ユイ 「う〜ん…」(考え込む)
ナオコ「まあ良いわ、そう直ぐに答えが出る問題でもないし、」
ナオコ「ただ、これからの使徒戦とゼーレ戦では九号機の存在は非常に大きな物になるでしょうね」
ユイ 「使徒戦は…リリン表を見る限り、アラエルの方は心配なさそうですけどアルミサエルの方は心配ですね」
ナオコ「あら、そう単純に行くかしらね」
ユイ 「う〜ん…確かに素直には行かないかもしれないですね…」
ナオコ「このまま、すいすい行ってしまったら話的にも面白くないしねぇ
    やっぱり波瀾は沢山あった方が面白くなるわね」
ユイ 「ありすぎるのもどうかと思いますけどね…」
ナオコ「でも、今の状況を見る限り、衝突は避けられそうにないわねぇ
    そうなったら貴女はどっちに付くのかしら?」(にや)
ユイ 「いえ、どっちにも付きませんよ」
ナオコ「あら…意外な言葉ね」
ユイ 「何かあったとしてもあの二人ならちゃんと乗り越えて、
    最後にはいい結果を導いてくれると信じてますから」
ナオコ「なるほどね…でも、二人だけの世界じゃないって事忘れていないかしら?」(にや)
ユイ 「……、何をするつもりなんですか?」(むっ)
ナオコ「あら、誰も私が何かするだなんて行った覚えはないわよ、
    状況が状況だけに、だれがそう言ったものを望んでいないかはわからないからねぇ」(にやり)
ユイ&ナオコ「………」(バチバチバチバチ)