難しい話
明日は替えるのでゆうパックで送るものを整理しつつ怠惰に過ごしすぎたので少し専門書も読みつつ。
[日常] とても難しい
サイレントマジョリティという言葉をご存じでしょうか?
Wikipediaにはこうあります。
「サイレント・マジョリティ(英:silent majority)とは、「物言わぬ多数派」と言う意味で、積極的な発言行為をしないが大多数である勢力のこと。
(省略)
現在においても、民主主義国家の多くにサイレント・マジョリティが存在すると見られ、見えない大勢力への配慮が政治上欠かせないものとなっている。」
このように物言う少数派の背後には物を言わない多数派が多くいることが現実なので配慮が必要である、というわけです。
これは政治に限らずコミュニティ・集団としての機能する規模があればどんなものであれ起こりえる現象です。
ここまでが前置き
ではアニメ・コミックなどの世界ではどうでしょう?
やっぱり存在します。そして彼らの動きを少しでも把握しようと出版・企画サイドが実施するのがアンケートなのです。
もうこの段階で分かる方には分かってしまったと思います。
物言わぬ、それでいておもしろかったら買う、つまらなくなったら何も言わずに買うのを止めてしまう方々の動向を知ろうするための手段がアンケート。
そう。矛盾しているのです。
物言わぬ、それでいて多数派な人たちの声を聞きたい・知りたい。でもそれを知る・参考にするための手段としてのアンケートは既に物を言いたい方でないと書かないのです。
そのため、少しでも普段は書かないであろう層を拾い出すべくアンケートはがきに切手を貼らずに済むようにしたり、抽選で豪華景品が!(さらに言えば一番欲しい、企画側にとってサイレントマジョリティと思っている層にぴったり・欲しがりそうなものを出品する。逆を言うとプレゼントの内容というのは企画側がサイレントマジョリティ・メインターゲットとしている層を反映していると言えます)
ということをしているわけです。
そこまでしても
実勢と必ずしも一致しないというのは実施している側がよく分かっているのです。
しかし、分かったところでなにができるのでしょう?
これ以上大勢(一般)の意見をどうして集められようか。はっきり言って不可能に近いです。(現実的に。非現実的な手段ならいくつかあるがそんなのは何らかの閉鎖された空間でもないと無理。)
それ故にアンケート結果が全てではないと分かっていつつも多分に参考にせざるを得ないのです。
まとめ
はっきり言って一般の意見なんてものが本当に分かるなら誰も苦労しません。(商業誌である以上、雑誌自体のテーマこそあれとにかく「売る」ことが前提な訳で、購入対象層の「一般」が把握できていて採算に見合うものであれば導入しないわけがないのです。誰だって最初から破滅に向かってひた走ったりはしない。……いや、全くないとは言いませんが)
ましてや自分の意見が世間を代表する一般論なんて誰が言えましょう。
それ故に真っ暗で何も見えない霧の中をあるいは罠かもしれないと思いつつも光(アンケート)に向かって進まざるを得ないのです。
だから、感想は感想、大いに結構! 自分の中のその作品の「質」はコレだ! それもまた結構!
ただし
それが一般的にも通じるような意見を述べていると思ったら大間違い!
である、と常に自分を戒める必要があるのでしょう。
あなたが絶賛する作品は世間も同様に絶賛しているとは限らないのと同時にあなたが糞だという作品は世間もまた糞だと思っているとはかぎらないのです。
……そんなのが分かるなら苦労しないよ、ほんと('A`)